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5G時代、動画ビジネスを創るプロフェッショナルたち

5G時代の到来で、動画配信市場の拡大が加速しています。大容量・高速通信が可能となり、同時接続数も増えることで、企業コミュニケーションの選択肢が広がり、納品型から運用型へと動画ビジネスのあり方も大きく変わろうとしています。そんな中、今期新設された「動画ビジネスデザイン室」が創り出す新しい動画ビジネスのカタチについて、桐石さん、鎌田さん、竹内さん、岩﨑さんにお話を伺いました。

 

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 目次:
1. コミュニケーションのすべてが動画になっていく時代
2. 運用型動画の成否を分けるのは「クリエイティビティ×ビジネスデザイン力」
3. 次世代クリエーターが、あらゆる動画の可能性を切り拓く

 

 

1. コミュニケーションのすべてが動画になっていく時代

 

— 5G時代に突入し、企業コミュニケーションにおける動画の役割は、どのように変化していると感じていますか。

 

鎌田:5G時代が到来したことで動画の表現領域や役割は大きく変わろうとしています。電車に乗ると、ほぼ全員がスマホ動画かトレインチャンネルを見ているという光景が、ここ数年、当たり前になっているように、オフラインでもデジタル化が進む流れの中において、5G時代は「すべてが動画になっていく時代」と言い換えることができると思います。

 

竹内:例えば、これまで企業文化や独自性を示すものとしてCI(コーポレートアイデンティティ)やVI(ビジュアルアイデンティティ)を制作し、統一されたイメージを発信するのが主流でしたが、今、それら核となるものを動画発想で作ることで、全ての媒体で使える共通したブランドアイデンティティを確立させようと試みています。

 

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— クライアントから求められることも変化してきているのでしょうか。

 

鎌田:生活者の行動がデジタルシフトしている背景もあり、CMやグラフィックは考えていないが、まずはWEB動画起点で何かできないか、という相談も非常に増えています。既存の広告の概念にとらわれない、新しいクリエイティブが生まれやすい時代になってきているのではないでしょうか。

 

岩﨑:撮影のあり方も大きく変わってきています。これまではTVサイズに合わせて撮影すればよかったものが、今はマルチデバイスの複数画面サイズを意識した事前準備や、バリエーション撮影が必須になります。5Gにより、4K撮影、360度カメラを使用する機会も増えているので、参加感を高める演出や、没入感を生み出す映像表現などクリエイティブの幅も広がったと感じています。

 

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桐石:新型コロナウィルスにより大規模な撮影ができなくなり、リモートでできる制作ニーズが急速に高まりました。既存の素材などをつないだ動画や、イラストを作画して動かすモーショングラフィックが、制作現場の新しい日常においては不可欠です。「すべてが動画になる」という大きなターニングポイントを迎えた今、動画領域においては、制作実施力に加えてビジネスデザイン力が求められているのではないかと感じています。

2. 運用型動画の成否を分けるのは「クリエイティビティ×ビジネスデザイン力」

 

— そもそも、動画ビジネスをデザインするとはどういうことでしょうか?

 

鎌田:私たちは、単に動画を制作するチームではありません。ブランディング動画からWebサイトやLPへの集客動画、さらにはPDCA運用型の動画などプラットフォーマーの特性を活かしたコミュニケーション設計とクリエイティビティで、成果を最大限創出するクリエイティブ集団です。「コミュニケーション戦略・設計」「企画・制作」「実施・検証・改善提案」のPDCAを回しながら、動画ビジネスの新しい価値を生み出すことがミッションです。
また、動画広告運用というと、たくさん映像を作って効果検証をするという短期集中型を思い浮かべがちですが、その概念も広がってきています。私たちが捉える動画ビジネスに条件はありません。尺や媒体にこだわらず、映像だったらなんでも扱える、新しいことにチャレンジできる専門家が揃っている。それが動画ビジネスデザイン室です。

 

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岩﨑:技術の進歩で、誰でも簡単にすごい映像を作って楽しめる時代になりました。これまでプロの技だったエフェクトもボタンひとつで誰でもつけることができてします。私はビデオグラファーとして7年ほど映像制作に関わっていますが、これまで制作現場で培ってきた「アイディア力」「フットワーク」「スピード感」に加え、双方向性をうまく活用した「共感」を生み出すために、動画ビジネスをデザインするという視点を持つことが大切だと思います。

 


— 「動画ビジネスデザイン室」の特徴や強みはどんなところにあるのでしょうか。

 

桐石:私たちの強みは、目的や作りたいもののクオリティ、予算、納期に応じて、スタッフィングとアウトプットの掛け算が無限にあるということです。動画ビジネスデザイン室には、動画を中心としたデジタルコミュニケーションを企画設計する「コミュニケーションデザイン部」、KPI達成に最適なスタッフィングとコスト設計をする「動画プロデュース部」、高いデザイン性を持つ次世代クリエーターが集結した「コンテンツクリエイション部」という3つのチームがあり、それぞれハイブリッドな専門性を持つマルチスキル人材が集結しており、その人材やテクニックから新しい動画ビジネスを創出していきたいと思っています。

 例えば、動画広告の運用の効果を上げたいという課題に対しては、動画広告TIPSを熟知しているプランナー件コピーライターが設計を担当し、様々な訴求軸やターゲット軸を検討して、制作プランをご提案することができます。また、企画・撮影・編集の一人3役をこなせるビデオグラファーをアサインしたり、タイのオフショア拠点と連携して価格競争力のあるご提案をすることも可能です。

 

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3. 次世代クリエーターが、あらゆる動画の可能性を切り拓く

 

— それぞれどんな専門スキルを持ったメンバーが所属しているのか、具体的に教えてください。

 

鎌田:私が所属するチームには、デジタル特有のユーザー行動をふまえたデジタルコミュニケーション全体のプランニングから、WEBムービー・サイト・バナーにおけるクリエイティブ制作まで、一気通貫した提案ができる専門家が揃っています。私自身は元々グラフィックデザイナーでしたが、後にWEBデザイナーとなり、アクセス解析など数字を扱う機会が増えたので、YouTube映像の効果を上げるためにどうすれば良いかという相談も受けるようになりました。クリエイティブとマーケティングをつなぐ通訳的な存在で映像知見を深めて、現職デジタルコミュニケーションディレクターとなりました。具体的には、動画起点のデジタルプロモーション施策における、クリエイティブディレクションを担当しています。紙、WEB、映像と、時代のニーズにうまくアジャストさせながら、「デザイン思考」×「コミュニケーションを数字で捉える」ことを武器に課題解決に挑んでいます。


桐石:
私が所属している動画プロデュース部は、グラフィックの制作プロデューサー、映像のプロデューシングディレクター、動画広告のノウハウを持っているディレクターなど、一人一人が異なる複数の専門性を持って制作進行に携わっています。これまで主流だった納品型制作物の管理進行を担うプロデューサーとは一線を画し、動画を使っていかにビジネスを加速させるかという視点に立って、新しい動画制作を切り開いていけるメンバーが揃っています。
 
竹内:私は元々グラフィックデザイナーでしたが、3年前からグラフィックを動かすモーショングラフィックに注力し始め、体験設計の専門チーム「ウラワザ」との協業で、モーションとデザインの知見を活かしたプロジェクションマッピングや空間演出などを手がけたり、映像ディレクターとの協業で、ストーリー性のある映像制作も手がけています。私の部には、個性豊かなマルチクリエイターが13名所属しており、企画、演出、撮影、編集まで一人でこなすビデオグラファーの岩崎もメンバーの一人です。

 

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岩﨑:大規模な撮影やTVCMの制作現場では、プランナー、コンテ、実制作、PM、プロデューサー、カメラマン、助手、照明技師、サポート、美術、セット、スタイリスト、オフライン編集、オンライン編集と、総勢60名以上の専門家が各々の制作工程をバトンパスでつなぎ、時間とお金をかけてハイクオリティなものを作っていきますが、私は要件に応じてコストや時間のウェイトを調整し、時には一人で複数の役職をこなすこともあります。常に臨機応変に、いただくお金以上の価値を提供するというのがモットーです。

 


— これからやりたいことや、今後の展望を教えてください。

 

岩﨑:リアルを求める視聴者に応援してもらえるような動画を作っていきたいです。今や、失敗動画やメイキングの方がよく観られていて、時にはコメント欄に入った視聴者からのアドバイスを受けて改善することもありの時代です。動画は単に観るものではなく、「つながりたい」「癒されたい」「買いたい」「応援したい」など、さまざまな欲求を満たす役割を担っています。視聴者の気持ちに寄り添いながら、完成形を提示するのではなく、制作プロセスを通じてファンになってもらうことができたら良いなと思っています。

鎌田:映像に関わることならなんでも挑戦したいです。デジタルの知見を映像領域に活かして、自分自身がワクワクするようなもの、生活者に新しい驚きや発見を与えられるようなものを作り続けていきたいと思っています。

 

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竹内:異なる専門性を持ったもの同士が互いに勉強しながら協業すると、多様な意見が混ざりあって、新しくて良いものを創ることができると感じています。当社の持つ12事業本部との掛け算により、デザイン、モーショングラフィック、テクノロジー、リアル領域など手法や領域にこだわらず、新しい体験を生み出し、唯一無二の価値を創出していきたいと思っています。



プロフィール

 

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桐石 雄毅 

動画ビジネスデザイン室 動画プロデュース部 部長
プロデューサー

広告制作会社を経て、2015年 博報堂プロダクツ入社。営業職、グラフィックなどの制作プロデューサー職を経験し、動画ビジネスデザイン室に配属。オーダーに応じた、最適な動画を、最適な人材で、最適なスピード感で、対応力を武器に、動画ビジネス・動画制作をプロデュース。日々是進化。

 

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鎌田 裕美子

動画ビジネスデザイン室 コミュニケーションデザイン部
デジタルコミュニケーションディレクター
 
美大卒業後、グラフィック・WEBデザイナーとして活動。デジタル施策の戦略・企画を経て、動画を起点としたデジタルプロモーションにおける、クリエイティブディレクションを担当。受賞:2018 DESIGN AWARDS ASIA, CSS DESIGN AWARDS/雑誌掲載:2018 ブレーン, WEB Designing

 

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竹内 一峰

動画ビジネスデザイン室 コンテンツクリエイション部 部長
アートディレクター
 
個人デザイン事務所、制作プロダクションを経て2014年博報堂プロダクツ入社。グラフィックデザイナーによる動画制作「モーションデザイン」を推進中。媒体に拘らない自由な発想で、楽しめるデザインを心がけています。
JAGDA会員、TDC会員。

 

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岩﨑 亮太

動画ビジネスデザイン室 コンテンツクリエイション部
ビデオグラファー

2012 年 博報堂プロダクツ 関西支社 入社。その後、CMプロデュース事業本部を経て、動画ビジネスデザイン室に配属。モーショングラフィックはもちろん、実写撮影からコマ撮りまで企画・演出・撮影・編集なんでもやります。映像でお困りであればご連絡を!!

 

 

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