Copen Local Base Kamakura Withコロナの時代。今、改めて地域とのつながりの在り方を考える。

2014年6月、鎌倉エリアのコミュニティとの繋がりを深めるとともに、ダイハツコペンのブランド体験を兼ねたカフェとしてOPENした、「コペンローカルベース鎌倉」
こちらの運営には博報堂プロダクツのグループ会社「エクスペリエンスD」が携わっています。
今回は、新型コロナ禍においても地域のお客様との関わり合いを絶やすことなく、いかに維持させていくことができたかを、同店長を務める平栁 良輔に聞きました。

 

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コペンローカルベース鎌倉

 

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店長:平栁 良輔

 

―コペンローカルベース鎌倉の店舗ができるまでの経緯から教えてください。

クライアントはダイハツ工業様です。元々、現行コペンの名前の由来として”コミュニティオブオープンカーライフ”という意味があり、お客様とコミュニケーションが交わせるような場所として、コペンローカルベース鎌倉が計画されました。目指したのはコペンに乗っているオーナー様はもちろん、購入を迷っているお客様、地元のお客様がカフェとしても気軽に来店していただけるような店舗です。
コペンに興味を持っていただいたとしても、いきなり販売店に行くよりは、まずは気軽にコペンローカルベース鎌倉へ来店してもらい、実際にコペンに触れてもらうことで、スタッフに気兼ねなく色々な話を聞ける、お客様のカーライフを創造する場所としての位置づけです。また、カフェ利用のお客様にもコペンを知るきっかけ、ダイハツを知るきっかけを担っています。これからも、コペンローカルベースを運営する中で、鎌倉エリアのコミュニティとのつながりをさらに深め、“地域に根差し地域を愛して地域を知る”ことを通じて、ダイハツブランドの裾野を広げていくお手伝いをさせていただきたいと思っています。
具体的にはダイハツ工業のLoveLocal活動を通して、お客様に”(ダイハツの)車に乗ったらこんな楽しいイベントが体験できるんだ!”と感じていただいて、ブランド価値を高めていく役割を担っています。
※LoveLocal活動=ダイハツ全体で取り組んでいる地域活動。主にはオフ会や地域と連動したイベントがある。
様々な活動の積み重ねの結果として、オーナー様には有難いことに聖地的な場所として利用していただくこともあります。
実際に、何人かのオーナー様が聖地巡りとして、最初にコペンファクトリー(ダイハツ本社にあるコペンの工場)を見学した後、オーナー様同士”今度は聖地鎌倉までいきましょう!”という話になったそうで、自走ではるばる佐賀から来店していただいた方もいらっしゃいますよ。

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―2014年から6年間、コペンローカルベース鎌倉ではさまざまな活動を行ってきたかと思いますが、苦労した点や、地域のコミュニケーションを生かした最も象徴的な取り組みは何ですか?

地域とのコミュニティとのつながりをゼロからつくっていくのは苦労しました。
第4日曜日に開催する地元の店舗が集まるマルシェイベント「グリーンモーニング鎌倉」を誘致するにあたっては、イベントを主催されている方の店舗や今まで出店されている方の店舗に足を運び、まず人と人との繋がりを作り、地域コミュニティに入っていくことから始めました。店舗での開催においては、テラスマルシェに加え、店内ではミュージックライブも行ってきました。私自身もともと音楽をやっていたこともあり、時には演者として参加させて頂くこともありました。
普段お仕事で忙しいお客様でも、月1回このイベントに行くことで顔の知れた友人や仲間へ会える事を楽しみに毎月遊びに来て下さる方も多く、このイベントをきっかけにコペンローカルベース鎌倉の常連客になって頂いた方もいらっしゃいます。


しかし新型コロナウイルスの危機が間近に迫り、店舗運営の危機に直面。


―お店の運営に危機感を覚えたのはいつくらいからですか?

お客様の数が2月中旬から徐々に減ってしまい、危機感を強めていたところに緊急事態宣言が発令されました。それを受けて4/8から5月下旬までお店を一旦閉めることになったのです。休業は初めてのことでしたので戸惑いも多く、私たちはこの期間に何をしていくべきなのかと迷うことはありましたが、結果として今まで行ってきた取り組みを振り返ることができる時間となりました。
例えば、改めてコペンをはじめダイハツの車の体験方法の在り方を考え直したり、店舗で提供する新メニューの考案など、通常営業の中ではなかなか考えられなかったことを思索する時間に充てることができました。
また、休業期間中はスタッフの健康状態を毎日把握し、こまめな連絡など、フォローを心がけておりました。

―休業期間中、お客様に対する取り組みとしてはどのようなことを実施されましたか?

毎週、Facebookへ「おうちレシピ」や、今までの店舗オフ会でも開催し、お客様から好評を博した「虫除けアロマスプレーの作り方」を投稿していました。すると、日頃店舗をご愛顧いただいているお客様から、”はやくまた再開してほしいです!”というようなコメントを多くいただき、とても感動しました。
コペンローカルベース鎌倉が改めて、オーナー様やこの地域に欠かせない存在になりつつあるのだなと実感することができました。

―店舗の営業再開後、お客様の反応や、行った新たな取り組みについて教えてください。

現時点で、7割ほどお客様は戻ってきました。”開けてくれてありがとう “の言葉を頂くことができて、現場はやっぱり楽しい!と改めて感じることができました。
また休業中は、店舗のライトが消えている事で、“お店の前を通るのがとても寂しかった“という声も聞かれました。これらの声は本当にありがたいことです。

 

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営業再開後の店内

 

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ライトアップされている様子

 

 

休業解除の第一弾の施策として、今年桜の時期がちょうど休業期間中だったため、桜の花びらの形をした願い事シートをお客様一人一人にお渡しして、店舗内に作成した木にペタペタ貼り付けてもらい、皆で満開にしましょう!という取り組みを行っています。

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また、SNS施策としてFacebookに加え、新しくコペンローカルベース鎌倉のInstagramも開設しました。更新回数はほぼ毎日、SNSを得意としているスタッフが投稿しています。
内容はグランドメニューの紹介や、オーナー車の紹介など、投稿の幅は広いです。
おかげさまで多くのいいね!をいただき、”鎌倉”で検索するとトップに出てくるようになりました。今後は地元のお客様に加えて、インスタ世代の若い方にも興味をもっていただくような施策も練っていきたいですね。

 

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引用:コペンローカルベース鎌倉 Instagramf:id:hpr_torihara:20200325154641p:plain 

 

―店長の言葉はひとつひとつ聞いていると日々、お客様を大切に考えているのかがよく伝わってきます。引き続き続けていく取り組みや、反対に変えていこうとしている取り組みについて教えてください。

今まで通り続けていくのはお客様とのより深いコミュニケーションですね。これは普遍的な活動ですし、この施設の使命でもあるからです。一方で変えていこうと考えているのはオフラインとオンラインの融合です。これまではオフ会を主に開催していましたが、接触リスクも考慮して、オンラインでのミーティングの開催を考えています、まずはファンミーティングを計画中です。今後はオフラインとオンラインを融合させながら開催していく事も模索しています。
これまで接点の無かった遠方のお客様との繋がりが広がっていくと思いますので、むしろ前向きに検討しています。もちろんまだ新型コロナウイルスは終息したわけではないので、怖いという思いはゼロではないですが、お客様を不安にさせないためにより一層感染防止に努め、安心して来店いただけるように取り組んでいかなければいけないと考えています。

 

最後に、今後のブランド体験の在り方について、エクスペリエンスDの望月麻美の所見をご紹介します。

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エクスペリエンスD 望月麻美

―エクスペリエンスDは、これまでリアルショップが主流でしたが、ニューノーマルの時代に備えたプロモーション、マーケティングとしてこれからはどうあるべきだと考えていますか?

エクスペリエンスDは、2020年度から「Human Experience Innovation Company」をコーポレートスローガンに掲げました。これまでも”実体験”を大切に、ホスピタリティとコミュニケーションのエクスパートとして、ブランドの価値を高め、ファンを育成する体験施設を一つ一つ積み上げてきました。しかし、実店舗でイベントの企画実施をPDCAで回している中で、新型コロナウイルスの影響を受け、デジタルシフトを急激に進めていかなくてはなりませんでした。最初はオンラインのみでの打ち合わせに不安でしたが、スタッフがもともと持っている個性や能力を存分に発揮してくれてSNSや、オンラインイベントへシフトチェンジし、オンラインを通してお客様との関係強化を進めることが出来ています。
また同時に、お客様の行動データや属性、SNSの効果測定などを分析し、日々の業務改善に生かすストアDXも進めています。コロナの感染拡大で苦境の中でも急激に加速するストアDXやOMO型ストアへの変化に対応し、OMO型実店舗開発とストアDXを活用するための対応力を高めています。エクスペリエンスDとしてはただ単にデジタル化だけを進めるのではなく、お客様にとって、より良質なブランド体験、そしてファン育成につながるような取り組みを加速させていきたいと思っています。今後、安心・安全が第一ですが、その中でもお客様が実店舗でしか得られない体験価値を安全にかつ楽しんでいただける取り組みを通じて、各クライアント企業のブランド体験価値を最大化していきたいです。
コペンローカルベース鎌倉を例にして言えば、レシピだけで言ったら数ある動画の中で、あえてコペンローカルベース鎌倉のおうちレシピが閲覧されているのは、今まで大切にしてきた地域コミュニティとのリアルな関係性があってこそだと思っています。
今期は、エクスペリエンスDとしての最大の強みである、人と人とのコミュニケーション力やホスピタリティをもつ人財と運営の専門ナレッジを駆使し、OMO型店舗開発とストアDXを同時に加速させながら、フィジカル体験とデジタル体験をシームレスに捉えたヒューマン・エクスペリエンスで社会にイノベーションを起こしていきたいと思います。

 

 

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