顧客の心を動かし購買行動を促すVMD5つのポイントとは

VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)という言葉はご存知でしょうか?アパレル店舗のディスプレイや、オシャレな店舗デザインをイメージされる方が多いのではないでしょうか。私たち博報堂プロダクツが考えるVMDとは、選びやすく買いやすい売場を作るための、ノウハウ全てのこと指しています。そのため、ディスプレイ制作や店舗デザインはVMDの一角でしかありません。

 

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物を売ることがとても難しい環境になってきているからこそ、リテール業界では、正しい価値をどのように伝えるのかがカギとなり、VMDに力を入れるチェーン様やメーカー様が増えてきました。しかし、本格的にVMDを取り入れていくには、専門的な知識と経験値が必要になるため、ハードルが高いと感じてしまう方もいるはずです。

 

そこで、ここでは明日からすぐできるVMDの5つのポイントを紹介したいと思います。

① グリットライン
② 商品間隔
③ 整理整頓
④ フェイスアウト
⑤ 売場のテーマ性

 

 ① グリットライン

グリットラインとは、商品・POP・什器などを設置する際に、設置位置を決めるガイドラインのことを指します。

美しい店舗はあらゆる物のグリットラインがそろっており、これを徹底するだけで煩雑な印象を払拭することが可能です。

グリットラインを揃えるためには、テーブルや什器の上で何かしらガイドにするもの決めることも大切ですが、POPのサイズを統一化することも重要です。

また外資系の大手メーカーのショップを見ると、あらゆるグリットラインが徹底的に揃っている傾向があります。

このほとんどが、建物の作りや什器の構造が最初からグリットラインが揃うように設計されていることが多く、それだけVMD先進国ではグリッドラインを大切していることがわかります。

煩雑な売場は商品のイメージに繋がってしまい本来の価値を損なわせてしまいます。

今一度店舗内の設置物のグリッドラインが揃っているかチェックしてみましょう。

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 ② 商品間隔

商品と商品の間にとるスペースは商品価値のイメージにダイレクトに繋がります。

スペースに対して商品を隙間なく陳列すると、その商品は安価で手に入れやすいものに感じ、商品と商品の間にしっかりスペースを設けると、その商品は高級で価値の高い物に感じます。

例えば、時計やジュエリーなど価格帯によってディスプレイに入る商品の数が大きく変わります。

高価格帯の商品は1つのディスプレイケースに対して2〜3フェイス程度しか商品いれておらず、ケースの中にかなりゆとりのある状態になっているのを見たことはないでしょうか。

そして、価格が下がるごとに商品の陳列数は多くなります。

単純に陳列数を減らした方が良いという話ではなく、価値合った適切な陳列数があるということを理解することが大切です。

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③ 整理整頓

人は一度に多くの情報を同時に処理することができないため、情報量の多い売場では「自分には関係ない」と、見もせずに判断してしまい、ほとんどの情報をスルーする傾向があります。

そのため、整理整頓というあたりまえすぎる考え方が、売場ではとても重要な要素になります。

店舗内を一度見回してみてください。

商品が入れ替わっているのに、古い商品のPOPがそのまま設置されていませんか?

CP期間の過ぎた応募ハガキがそのまま放置されていませんか?

ノイズが多い店舗ではお客様にとって価値のある情報を提供したとしても見てもらえません。

結果、正しい価値が伝わらなくなってしまい、購買チャンスを逃してしまいます。

不要な情報は徹底的に排除しましょう。

整理整頓の一つひとつは些細なことですが、地道に徹底することで価値の伝わりやすい売場に向かって行きます。

 

④ フェイスアウト

物にはどんなものであっても、それが一番魅力的に見える「顔」にあたる部分が存在します。

商品パッケージ・書籍・カタログなどは表1のデザインがそれにあたります。

ケータイ・PC売場であればディスプレイ画面にあたるのではないでしょうか。

POPであれば訴求面のこと「顔」であると考えます。

これらの「顔」が、棚前に立った時に正対して見えるよう陳列することをフェイスアウトと呼びます。

棚の前に立った時に、商品パッケージが天井を向いていたり、ノートパソコンが閉じられているようでは、正しい価値は伝わりませんよね。

これを徹底することで、商品はお客様の前で常に魅力的な姿でいられるのです。

フェイスアウトについては、棚のフェイス数を低下させることもあるため、売場スペースに余裕がある店舗で実践していくことが望ましいと考えます。

 

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⑤ 売場のテーマ性

お客さまは売場を一つひとつじっくり見てくれません。

そのため、売場テーマについては目に入った瞬間に直感的に伝わることが重要です。

テーマの伝わらない売場は、お客さまが足を止めないため、無意味なスペース消費となってしまいます。

当然、足が止まらない売場は商品価値を伝えることなくスルーされてしまうため、気づかれれば売れたかもしれない商品が、売れないという結果に繋がってします。

関連性の無い商品が無造作に並べられ、テーマ性に乏しい売場になっていませんか?

売場のPOPを見た瞬間に、テーマを示すコピーが目に入ってくるフォントサイズになっていますか?

少し離れた場所から今の売場をチェックしてみてください。

このときテーマが直感的に伝わってこなければ、改善すべきと考えます。

 

 

いかがでしょうか。

この5のポイントは本当に簡単なことであると同時に、目新しい物ではないと思います。

「なんだ、こんなことか」と思うかもしれませんが、今一度店舗内を見回してみてください。

意外にこの5のポイントが出来ていない店舗は多いように感じます。

売場作りの一番難しいことは、良い状態を維持し続けることです。

しかし、たった5のポイントであれば、週に一回チェックし整えることもできそうと思えませんか?

まずは、この5つのポイントからVMDを初めてみてはいかがでしょうか。

是非お試しください。